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菊池 満; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 43(12A), p.217 - 228, 2001/12
被引用回数:9 パーセンタイル:30.4(Physics, Fluids & Plasmas)1985年以来16年もの間に、JT-60計画は定常運転に関して、顕著な進展があった。1990年に概念を定めたSSTRは、JT-60における80%ブートストラップ電流の実現に基づいた炉であり、それに示された各種のプラズマ条件を満足することを目標としてこれまでJT-60において研究が続けられた。本論文は、1991年から継続的に行われた、定常運転法の実現に関する研究成果をまとめたものであり、最新の電流ホールに関する結果も示している。
川島 寿人; 都筑 和泰; 伊世井 宣明; 佐藤 正泰; 篠原 孝司; 木村 晴行
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 25A, p.1337 - 1340, 2001/00
JFT-2Mではフェライト鋼板(FB)によるトロイダル磁場リップル及び電流方向(w)接線中性粒子入射(NBI)で生成された高速イオンのリップル捕捉(RT)損失の低減を実証した。今回は高速イオン損失にかかわるNBIの入射角の違いと損失低減効果の関係を調べるため逆電流方向接線NBI及び垂直NBIを用いリップル損失を測定した。垂直NBIでは(肩部の基本モード平均リップル率)が0.6%でRT損失割合が接線NBIの場合の約8倍になったが、0.07%にすると零になり損失低減効果がビーム入射角に依らないことが確かめられた。次に磁場リップルのトロイダル非一様性にかかわる高速イオン損失を第一壁温度上昇(T)のトロイダル分布から評価した。CO-NBI時にを0.07%(最小: -0.56%,最大: 0.84%)から0.71%(最小: 0.15%,最大: 1.1%)にした場合、局所的なリップル率の変動に比べてTの変動は小さく全体が平均値に沿って上昇し、局所的リップル率の依存性が小さいことを示した。
福田 武司; 国際ITBデータベース活動グループ
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 25A, p.1349 - 1352, 2001/00
内部輸送障壁は、ブラズマの閉じ込め性能を改善するばかりでなく、高い電流駆動性能を実現することから、炉心プラズマの高性能定常化に必要不可欠と考えられている。一方、プラズマ周辺部で形成される輸送障壁は、輸送低減と安定性の向上に有効であり、精力的な研究が進められた結果、形成に必要な条件が概ね明らかになった。しかしながら、内部輸送障壁の形成条件は未だ明確でなく、近年の核融合研究における最重要課題の一つであると考えられている。これに対処するため、原研が主導して世界の11台のトカマク装置で観測されている内部輸送障壁の形成に関する実験結果を統合し、国際データベースを構築した。これを解析した結果、内部輸送障壁の形成に必要な加熱入力が磁場強度に依存しないこと、密度と内部輸送障壁の形成位置における磁場の捩れ具合に顕著な相関を持つことがわかった。講演では、その詳細を報告する。
久保 博孝; 櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 伊丹 潔; 木島 滋; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 竹永 秀信; 東島 智; et al.
Proceedings of 28th European Physical Society Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics, Volume 25A, p.1353 - 1356, 2001/00
負磁気シア放電は、定常トカマク型核融合炉の運転シナリオとして有力な候補である。一方、ダイバータ板への熱負荷の低減には、不純物入射による放射損失の増大が有効である。JT-60では、内部輸送障壁を有する高閉じ込め(閉じ込め改善度: H2)の負磁気シア放電に、Ne及びArを入射することにより、放射損失を増大(放射損失割合: P/P0.7)した。特に、Neをダイバータ側から入射した場合には、X点MARFEの発生により放射損失が増大し、ダイバータプラズマが非接触状態になった。この非接触ダイバータを維持しつつ、内部輸送障壁が成長し、閉じ込め改善度が1.2から1.6に増大した。この時、Ne及びCの密度分布にも内部輸送障壁が観測されたが、その密度分布は電子密度分布とほぼ同じであり、不純物の選択的な蓄積は観測されなかった。